マイクロダイナミクス研究室へようこそ

中谷彰宏

私たちの身のまわりのものは,何らかの要素が組合わさって構成されていることに気づきます. 目に見える様々な物の形や,目に見えない抽象的なシステムの状態のようなものであっても,それらは,少し理論という顕微鏡で拡大して見れば,これまでとは違った世界が見えてくることに気づきます. このような形や状態を構造と呼び,その構造が時間経過とともに移り変わり発展してゆく様を探究するのがマイクロダイナミクスの考え方です. その過程は,構造と外界との相互作用,および,その構造を構成する基本的な部分としてのミクロ要素のつながりや協力動作が複雑に絡み合って起こります. そして,その変化を生み出す源には根本となるエネルギーがあり,その現象を駆動する力が生み出されています.駆動力と形状や状態の変化との関わりを注意深く探究すると万物を秩序づけている仕組みが見えてきます. 私たちの研究室では, ミクロ構造がマクロな環境との相互作用しながら時間発展する現象に対して, 理論・実験・計算によってのメカニズムを解明し,そこで得られる知識を学問として体系化し,それを工学的に昇華して人類の社会を豊かにすることを目指した 力学の研究を行っています. 1933年,大阪帝国大学工学部機械工学科第二講座の材料力学の伝統を今に引き継ぎ,非線形力学をはじめとするさまざまな力学を融合した教育・研究を実施し,今後とも,優れた人材の育成と社会に対する貢献を第一に,スタッフ一同ますます気を引き締めて臨みますので,何卒変わらぬご支援の程よろしくお願い申し上げます.

2010.3 大阪大学大学院工学研究科
知能・機能創成工学専攻
マイクロダイナミクス研究室
スタッフ一同
md-office@ md.ams.eng.osaka-u.ac.jp

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