弾性力学

力学とは,物体の運動およびその運動を引き起こす力を研究する学 問である.ここでいう運動とは,状態の変化を表す.

さらに,固体力学基礎で主として扱うのは弾性体の力学であり,言うなれば,固体の ばね的性質である.物体はいかにして荷重を支えるのか? 固体のばね的性質は,はじめてフックの法則として発表された.そ の約120年後,ラグランジェが確立した解析力学は,弾性論にとって は,それまでの質点系の力学を連続体に拡張するのに重要な役割を 果たした.そして,1820年ごろにコーシーによって大成され,現在 の弾性論の骨格が出来上がった.さらに興味ある人は,S.P.Timoshenko 著,History of Strength of Materials (材料力学史)を読んでみ て欲しい.


Table 1.1: 弾性論の立ち上げに貢献した人々
Galileo (1564-1642)  
Hooke (1635-1703) フックの法則
Leibnitz (1646-1716)  
Jacob Bernoulli (1654-1705)  
Euler (1707-1783)  
Lagrange (1736-1813) 解析力学
Coulomb    
Young (1773-1829)  
Poisson (1781-1840)  
Cauchy (1789-1857) 応力,1822年の論文
Lame (1795-1870)  
Clapeyron (1799-1864)  



Akihiro Nakatani 2001-06-25