【転位線の動力学シミュレーション】
転位は格子欠陥の一種である。「欠陥」というと「良くないもの」、「取り除 きたいもの」というイメージを持つかもしれない。が、実際に自然界にあるも のは通りいっぺんの単純な構造として存在しているわけではなく、内部に複雑 な構造をもっている。内部に複雑な欠陥構造を持っているおかげで、構造や材 料が新しい機能や特性を持つことにつながる。欠陥を厄介なものととらえるの ではなく積極的に制御することはできないだろうか?
すべり面上に位置する球状の介在物との相互作用を考慮した、転位線の動力学 シミュレーションを実施し、介在物を横切る際の転位線構造の変化を追跡し、 可視化によって、転位ループの形成メカニズムを明らかにした。
政家 利彦

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