【分子ノズルとしてのカーボンナノチューブ接合系】
直径の異なるナノチューブがつながった構造を持つナノチューブ接合系は微小電子 デバイスとして注目されてきたが、私はこの構造を分子ノズルとしてとらえ、その分 子機械要素としての機能の解析を行っている。一般のナノチューブと流体分子との相 互作用自体、まだまだ未知の事柄が数多く残されており、その点に関しても研究を進 めている。
カーボンナノチューブの内部をはじめ微小空間での流体の挙動は連続体力学では完 全には説明できない。なぜなら分子の力学的な意味での構造や大きさが意味を持って くるからだ。ナノフルイディクスでは主に分子動力学法を用いて原子・分子レベルか ら離散的な多体系の動力学として流体の挙動をとらえることで実体論的に系を解析す る。私達は分子スケールならではの非平衡開放系のダイナミクスが生み出す新たな機 能の発現を追究している。
花崎 逸雄

トピックスに戻る トップMENUに戻る